突然だけど、法人向けのビジネス（BtoB）の世界って面白いと思う という話

私は30手前のサラリーマンですが、ずっと
法人営業　いわゆるBtoB　ビジネスにのみ携わってきた

その魅力（と限界）について勝手に滔々と語ろうと思う

★法人向けビジネスって？
　
　一般消費者を顧客とするのでなく、そこに対してビジネスを行っている「企業」向けに商品やサービスを提供する事。いわゆる外回りの営業のおっちゃんなんか、大体これにあたるだろう。

◆魅力①：お客が合理的判断で物事を決定する
　　　　　（=余計なことに気を回さなくて済む）

　GAFAの記事　でも触れたが、人間は物事の判断を
　「脳」でなく「心」「性欲」に従って行うケースがある
bordel.hatenablog.com

　しかしながら、法人営業においては、サービスや商品の導入の意思決定の際に　ほぼ「脳」だけを使った合理的判断のもと意思決定が行われる。なぜなら意思決定者も「他人のお金」を使ってビジネスをしているから。会社のお金を扱うのに、人に説明できない非合理的な判断はしにくい傾向にある

　というのは言い過ぎだが、少なくとも社長や経営幹部や総務部の部課長が「異性にモテるかどうか」で企業ビジネスをサポートする商品を選択はしない

◆魅力②：自社製品市場の未来の展望がある程度読める　

　逆の話をしようと思う。法人向けでない一般消費者向けのビジネスは大変だ。何が大変かというと、「マーケティング」だと私は思う
　
　世界中の人々がこの先、どんなことに興味を持つか、
　何をどうしたら企業が儲かるのか

　歴史、宗教、政治、生活様式、思想、テクノロジー・・etc
　あらゆる分野に精通していても読み切るのは難しいだろう
　　
　星の数ほど存在するマーケッターなる職種の方々が、鋭い考察と先進的な感性で予想してくれるが、当たることは殆どない。かつて、優れた経営者であったマクドナルドの藤田社長も価格競争が激化したころに、「マクドナルドの敵は他のハンバーガー屋ではなく、コンビニとなるだろう！」と鋭く読み切ってとった戦略でも、嗜好が変化した消費者に響かなかった

対して、法人向けビジネスの場合は別だ。なぜなら、
　「一般消費者向けに流行ったものが流行る」
　と一定の想定ができるからだ

　近年の例でいうと
　　・【消費者】個人がHPをレンタルサーバで運用　⇒　【企業】企業活動をクラウドサービスで行うように
　　
　　・【消費者】スマホアプリの普及⇒　【企業】社内システムもスマホアプリの活用前提に
　

　個人/一般　の生活において大幅に生産性が向上したものは、次の段階としてシステム化され、企業活動に組み込まれる運命にあるといえる。下記は偏りもあるし勝手な予想ですが今後は

　　・【消費者】個人でのシェアリングサービスの普及⇒　【企業】企業間でのシェアリングが拡大（土地、建物、人材etc）

　　・【消費者】:デジタルマーケティングの成熟（SNSや検索結果から個人の性質を見極め、広告を出すなど）⇒【企業】　対企業デジタルマーケティングの概念の発生（企業活動内容や、インターネット上での発信メッセージから
判断され、プッシュ営業が行われる）

　　・【消費者】通信販売（Eコマース）成熟
⇒　【企業】対企業通信販売（遠隔でのインサイド営業など）が活発に　

等の展開が想定しやすいのではないだろうか。これらの予想が立つことで、自分たちはより良い製品を作り上げ、未来必要とされるときに向け布石を打つ、ということがしやすいと思っている

ここまで法人向けのビジネスの魅力について触れたが、限界もあることは示しておきたいと思う。

■限界①：対市場柔軟性の限界

　企業向けのサービスだと、大量に納品され使用されることを前提としており、フローや商品そのものに手を加えるのに時間がかかる。逆に、顧客や市場の意見を素早く取り入れて改善できる企業が大きな競争力を持つ。BtoB　のCRMソフトウェアで世界を席巻している「Salesforce.com」 等が好例だろう

■限界②：社会への影響力の限界

一般消費者に比べ、市場が小さい、というお話。企業は人間ほど多くは存在しないので、全体のパイが小さくなる。そのため、マイナーな存在になりがちだ。しかし超個人的な意見では、はマイナーだろうと何だろうと、人々の豊かな暮らしや、国を支えているのは企業だ

企業が汗水垂らしてノウハウを蓄積し、継承し、一般消費者に価値あるものを届けているからこそ今の我々の生活があり、企業活動がなければ洞窟で狩猟採集して暮らすほかない。

そんな企業に使える武器を渡し、支える仕事って素敵やん？結局は、そんなことを文字にして伝えたかっただけなのかも
　　　

以上　これからも素敵な法人営業ライフが続きます